リアル体験談!基隆中元祭を思いっきり楽しめた8つのポイント

「台湾版のお盆祭りの大きなものが基隆でやってるよ」って聞いて基隆中元祭へ行ってみました。160年以上続く台湾でも有数のお祭りです。
 
メインのイベントである市内パレードを見物してたら、ノリノリのパフォーマーさんたちと直接ハイタッチしたりで盛り上がり、ハンパない一体感を感じられるなど、外国人でありながら想像以上に楽しむことができました!
 
旧暦7月の1ヶ月間に渡って、それぞれ伝統的な意味を持つ様々な行事が順番に行われていきます。
 
基隆と言えば夜市でのB級グルメしか頭になかったんですが(笑)この祭りの奥深さに触れ、基隆に行くならこの時期に行くとおもしろいですよーってことを少しでもお伝えできればと思います。


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基隆中元祭って、英語表記を日本語読みすると
基隆ミッドサマーゴーストフェスティバルなんですね。
中元祭って感覚とまた違った感じになってびっくりしました(笑)

 
 

基隆行ったは良いけど何が何だか最初はわかんなかったよね(笑)
でも「老大公廟」という廟にあの世と繋がる扉があって、
それを開けることで祭りが始まるって知って
俄然興味が湧いちゃったよね。

 

そうでしたね(笑)
それで、MOTOさんが驚くべき写真を撮影しちゃったから
結果的に、この祭りにハマってしまい、3回も基隆へ行っちゃいましたね(笑)

 
 

その驚くべき写真がこちら!

 
 
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や、やっべー、ホントにあの世の扉から誰か出てきちゃってるー!!
 
・・・・って最初見た時は思ったよ!

 

まさかとは思ったけど、扉のちょうど前だし、
白い服着てるってのも妙に合ってるし、
見た時は本当に映ってしまった・・・って思いましたね(笑)

 
 

そうそう!
でもこの前後の写真を見てみたら
結局この廟の関係者だったってわかって、
まじホッとしたよ!!

 
 

この話を地元の人に話したら大笑いされちゃいましたね(笑)
でも、きっかけは何であれ、このお祭りに興味を持ってもらえてうれしい、
とも言ってましたね。

 
 

そうそう、現にあの画像がきっかけで、
どうしても見たい行事に合わせて3回も基隆に行っちゃたわけだしね!
 
 

そうですよね。
でも3回も行くと色んなことがありましたね。

 
 

それそれ!今回も台湾の人の親切心に触れる
信じられないような展開があって驚いたよね。
お祭りのこともお伝えしつつ、そのことも最後にお伝えしたいと思います!

 

というわけで、
今回の「MOTOとアイリンのエンディングトーク」は、
「またまた台湾人の信じられない親切心を体感したエピソード!!」です!
記事の最下部にて♪

 
 
 
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■このページのコンテンツの目次■

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「5分で分かる基隆中元祭講座」

その1 ~最初に抑えたい基隆中元祭の基礎知識7項目

  1. 長い歴史を誇り、源流は1855年(日本は江戸時代後期)
  2. 大陸からの移民の出身地の違いによるイザコザ・抗争を抑えるために始まった
  3. 毎年「同じ名字の人で組織される氏族会」が持ち回りで祭りを主宰(林さん会とか郭さん会とか)
  4. 祭りの主旨は、当時のイザコザで亡くなった方、天災や事故、供養する人がいない方々の供養
  5. 旧暦7月1日にあの世の扉をオープンし祭りがスタート
  6. メインは市内パレード&水燈というアートオブジェを燃やして海に流すイベント
  7. 旧暦8月1日にあの世の扉をクローズして終了(一般的には7月31日)
↓【水燈】↓

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※水燈は同じ名字の人で組織される氏族会によって精巧に作られ
市内をパレードで練り歩いた後、火が放たれ海に流されます。

後で火をつけて燃やすため雨などで濡れないようにする目的なのか、
パレード中はビニールが被せられてることが多かったです。

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その2 ~イラストで超簡単! 基隆中元祭のイベントの流れ

基隆中元祭は旧暦の7月1日から1ヶ月に渡り様々な行事が執り行われていきます。

詳細を掲載して分かりにくくなっても意味がないので
大雑把な流れを簡単に把握できるようイラストをお借りして並べてみました。

大まかにお祭りの流れを把握すべく
かなり大筋だけをイラストにてお伝えです。

 
■老大公廟という有名な廟の「あの世」と繋がっている扉を開けます■
(開龕門)
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厳密にはこの廟の下にあの世と繋がる蓋があり
旧暦7月になるとそれが開くとのこと。

それを受け、それに繋がる扉の鍵を開けます。
これも毎年行われる儀式の一部です。

これによりたくさんの魂が現世に戻ってくる状態になります。



 
■主普壇という廟をライトアップし魂を呼び寄せます■
(主普壇開燈)
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これも大きなイベントの1つ。
旧暦7月12日に装飾とライトアップを施した主普壇の点灯イベントが開催されます。

その後は点灯された状態がしばらく継続し
基隆港の辺りからもライトアップした主普壇の一部見ることができます。

(このイベントは実際に参加しました!)



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■水燈というアートオブジェを花車に乗せて市内をパレード■
(放水燈遊行)
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基隆中元祭の最大のイベント!旧暦7月14日に開催されます。

このお祭りに日をずらしながら3回行きましたが、パレードの日は異様な盛り上がりでした。

このパレードの後に「燈籠流し」のようにオブジェに火をつけて海に流しますが、
その前にまずはオブジェを市中でお披露目するような印象です。

(このイベントは実際に参加しました!)



 
■燈籠流しのように火をつけた水燈を海に流します■
(放水燈)
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パレードで市内を練り歩いた水燈(供養のためのアートオブジェ)を
火をつけて海の沖へ流します。

天災や事故により海で命を落とした人々の魂を陸に呼ぶ役割があるようです。

かなり幻想的な雰囲気になるという感想もあり
いつかは参加してみたいと思っているイベントです。

ただ、パレードの後なので夜遅いんですよね・・・。
なので参加する場合は基隆に宿泊ってパターンがベストかもしれません。



 
■主普壇に集まった多くの魂に食べ物や飲み物を盛大に施す行事■
(主普壇普渡)
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旧暦7月15日に開催。

主普壇という大きな廟で呼び寄せた魂に
食べ物や飲み物をふるまい盛大に供養します。



 
■あの世へ送り返す儀式を行い扉を閉めて祭りが終わります■
(送孤と關龕門)
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戻った魂が現世に居座ることのないようあの世へ戻す儀式を行い
扉を閉めてお祭りが終わります。

 
以上、かなり大雑把に流れを追ってみましたが、
これらのイベントが1ヶ月をかけて順番に執り行われていく流れになっています。

もう少しだけ詳しい一連の流れの説明も念のため以下掲載しておきますね。

中元祭は、旧暦7月1日老大公廟で、「開龕門(鬼門が開く)」儀式を皮切りに、12日の「主普壇開燈(主普壇の点灯式)、13日の「迎斗燈遶境(宗親を象徴する山車のパレード)」、14日の放水燈遊行(宗親を象徴する山車や灯篭のパレード)や「放水燈(精霊流し)」、15日の「公私普渡(鬼の門から解放された死者たちの供養)、跳鍾馗(魔除けの人形劇)、及び、旧暦8月の「關龕門(鬼門が閉まる)」など、一連のイベントは、一ヶ月にわたって行われます

 

以上、5分で分かる「基隆中元祭」講座でした。

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リアル体験談!基隆中元祭で面白かった8つのポイント

お祭りの歴史や各イベントの意味などを学ぶのも大事なんですが、
お祭りに参加して楽しさを体感できることが最も大事だと思います。

今回、3回も基隆中元祭を目的に足を運んだ中で、
実際におもしろいー!!って感じたリアルな体験をお伝えしてみたいと思います。

画像より動画の方が雰囲気が伝わりやすいので
動画主体でお伝えします。

※動画には音声が含まれていますので音量にご注意ください!

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①老大公廟のあの世の扉を撮影したら写っちゃいけないものが写った!?

老大公廟↓

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まず何と言ってもこのお祭りにハマったきっかけがこれです。

老大公廟という廟に「あの世と繋がる扉」が存在し、
実際に「鍵を開け扉を開く」という行事から祭りがスタートする・・・。

厳密にはこの廟の下にあの世に繋がる蓋があって、
それに繋がる扉・・・ということなんですが、

こんな祭りの始まり方に妙に興味を覚えたんですよね!

老大公廟の内部 白枠が例の扉です↓
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ここでいろいろと撮影させてもらったわけですが、
戻ってから撮影した写真を見てみたらこんな画像があってびっくり↓

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ま、まさか、ホントに出てきちゃったとこ、写っちゃった!?

扉の前の白い服を着た男性に目が釘付け状態に!
ないないな~い絶対ナイ、と思いながらも、見た瞬間は結構ビビりました(笑)

前後の別画像をチェックして、それが廟の関係者ってわかってホッとしましたが・・・。

でも、この出来事を境に、基隆中元祭に思いっきり興味が湧き、
祭りの流れや歴史、由来を調べてみたい・・・という方向へ向かって行ったわけです!

この一件がなかったら、そもそも3回もこの祭りに足を運ばなかったし・・・。
こんな扉がホントに存在してる・・・これが全ての始まりになりました。

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②主普壇点燈前の儀式の歌 思わずノッてる自分がいた!

主普壇というこの祭りのメインの1つである廟があって、
旧暦7月12日にライトアップのイベントがあります。

ライトアップする前に伝統的な儀式があるんですが、
ここで歌われてた歌が妙に親しみが湧いて面白かった!

 

伝統楽器の演奏に合わせて男性が1人で歌い続けてたのですが、
どことなく日本の民謡っぽかった。

最初は伝統的な音楽か・・・って感じでテンション下がってたんですが、
途中で、あれ、何か雰囲気明るい感じの音楽・歌だなーってなって、

超伝統ミュージックって雰囲気なのに、
なぜか足でリズムを取り始めてる自分がいたのには驚きました(笑)

そう言えば日本のお盆も、盆踊りという
皆で楽しめる明るい雰囲気のものがあったなーなんて思い出したりしました。

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②主普壇点燈後に三太子のテクノパフォーマンスを実施する懐の深さ(笑)

主普壇の点灯イベントで伝統的な音楽が演奏され、
歴史の重みに想いを馳せていた時、

点灯後の盛り上げなのか、
三太子のテクノパフォーマンスがスタート!!

 

ここで三太子の、テ、テクノ!?

まさかこの場所、このタイミングで・・・と思ってたんでギャップに驚きましたが、
逆に、ここでテクノをやってしまう懐の深さに感服しました(笑)

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④パレード前に突然の花火と停泊中の豪華客船による汽笛と一斉放水!

これ、ビックリしました!突然だったので。
毎年こんなセレモニーがあるのかは不明です。(誰か教えてー!)

 

その日の基隆港はいつにも増して豪華な客船が停泊していて
「あれー、かなり豪華だなー」なんて思ってはいたんですが、
まさかこういう展開になるとは予想だにしませんでした!

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途中で時々響いている低い音の汽笛が
豪華客船「Voyager of The Sea」のものだと思います。

とにかく、物凄いインパクトでかなりの迫力でした!!
見物客も騒然としてました!

ちなみに、この1時間後くらいに
Voyager of The Seaは出港していきました。

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⑤国立基隆女子高等中学のパレードが超キマってた!

「銃剣のパフォーマンス」って言うんでしょうか、こういうパレード。
きちんと揃っててキマってた!

 

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⑥目の前で見る実物の花車のパレードは迫力満点だった!

旧暦の7月14日に花車のパレードが基隆市内を練り歩きます。
基隆中元祭のメインのイベントです。

 

実際に体感する前はYoutubeや画像でチェックしてみたんですが、
正直、あまり大したことないかも・・・な~んて思ってたりしました。

実物見る前は、そこまで見てみたいとは思わなかったんですよね。

ところが、実物見たら一気に印象が変わってしまいました!

良く見ると、超しっかり作り込んであるんですよね!
そんな花車が大音量で音楽を鳴らして目の前を練り歩いていく!

正直、大満足の迫力でした!来年も見たい!!

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⑦花車から投げられるお菓子をゲットできて子供のようにうれしかった!

時々、花車の中からお菓子を投げてくれる場合があります。
何か、日本で家を建てる時の「建前え」みたいな感じ・・・って言ったら無理矢理すぎでしょうか(笑)

そこそこ飲んでたんで、
投げられるお菓子を貰って童心に帰って喜んでました(笑)

でももっと楽しいのは、ちょうど花車の上にいる人が
「どこにお菓子投げようかな~」って探してるような顔してる時に思いっきり目が合って、

「こっちに投げてー」って超無理矢理アピールしたら、
「よし、そっちに投げてやるから獲れよ!」みたいな無言の会話の後、投げてくれた時!

↓花車からお菓子を投げてくれた瞬間↓

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そして、見事にキャッチ!!

子供のように超無邪気にお祭りを楽しんでいる自分に出会えました(笑)

これが無言の会話をして見事にゲットできた飴↓
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この超無邪気な感じ、何年ぶりだろ・・・(笑)
まさかここ基隆でそんなことになるとは思ってもみなかった!

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⑧ノリの良いパフォーマーとハイタッチして祭りに参加してる感を満喫!

エリアによってはパレードにギリギリまで接近できたりしました!

なので、ノリの良いパフォーマーさんとハイタッチして盛上ったり
完全にこちらへのカメラ目線でポーズをとってくれたりってことに遭遇でき、

外国人でありながら
お祭りに参加できてる感がハンパなく楽しかった!!

●参加してる感MAXでハイテンションなMOTOの動画↓

 

一方的にただ見物してるだけでなく
パフォーマーと触れ合えることでホントにテンション上がりましたよー!

何、この一体感!

さすがに、このエリアでは周りのローカル台湾人も
かなり盛り上がってました。楽しかった!!

 

MOTOとアイリンのエンディングトーク

またまた台湾人の信じられない親切心を体感したエピソード!!

予想以上に盛り上がれましたね、このお祭り!
さすがに3回も基隆中元祭に行くと
どこがどうなってるのか分かってきましたが、
最初は全然わからずどの道を帰ればいいのか困ったことがありました。

 

そうそう。特に中正公園にある
主普壇を見に行ったときは困ったね。
行きはタクシーでおまかせだったけど帰りはタクシー拾えず歩き・・・。
なので帰り方がイマイチ分からない・・・。

 
 

なので片づけ作業していた
辺りで唯一開いてた商店の方に道を訊ねたところ、
「片づけもう終わるから、車で乗せてってやるよ!」
ですって!!

 

びっくりしたねー、ホント(笑)
こっちはそんなつもり一切なかったし、
まさか車で送ってくれるなんて想像すらしてなかったからね!
その方がこちら↓

 
 
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主普壇からすぐのところのお店で
石花凍という海藻から作る愛玉のようなゼリーを
爽やかなドリンクにして売ってるお店のご主人でした。

 
 

石花凍って四角いゼリーにして食べるのが一般的みたいなんですが、
ここはドリンクに入れて売っていました。
暑くて汗だく状態だったんでドンピシャに美味しかった!

 
 
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主普壇から下へ降りるには、車道とは別に階段があるんですが、
その時は初めてでそれが見つからず・・・。
車道を歩いて帰ったら結構危なかっただろうし、
車だと5分くらいだったけど、もし歩いたら15分くらいはあったと思います。

 

 

日本人を含む見ず知らずの人間に、普通そこまでしませんよね?
何か物凄く元気をもらった感じでうれしかったです!
ありがとう台湾ー!!!

 
 
 
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ つづく

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【資料】基隆中元祭をより知ってみたい方へ

さらに基隆中元祭を知ってみたい方向けに
Youtubeから過去の動画も含めわかりやすいものを集めてみました。

動画は、実際に儀式・イベントが実施される順番に並べてあります。

※動画には音声が含まれていますので音量にご注意ください!

■あの世の扉を開ける儀式の映像■

2分50秒頃から扉のことを説明し、その後、鍵を取り出して開ける儀式
3分30秒頃に完全に扉が開いた状態に!
 
 

■主普壇開燈■

 
 

■水燈遊行■

 
 

■放水燈■

 
 

■主普壇普渡■

 
 

■基隆中元祭の儀式の流れの詳細が分かる映像■

 
 


 

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~PROFILE~

MOTOです。
2003年に初訪台し約1年の滞在で強烈な台湾ファンに!

その後も何度も訪台し、2008年には台湾のNPO法人さんとお仕事した際に超大まかながら台湾一周を実現。2013年、好きが高じて台湾に移住。

外食ビジネスを営む家で育つ。そんな流れで台北では食べ歩きばっかり(笑)

ワークアウト&エクササイズ好きが高じて日本ダイエット健康協会認定ダイエットインストラクター資格を取得。でも大のお酒好き&深刻なチョコレート依存症(笑)

マガジンハウス社の雑誌「anan」に掲載されました。

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→さらに詳しいプロフィール

~登場人物~

アイリン。
日本生まれの日台ハーフ。小学校から高校まで台北、大学4年間は日本、現在は台北在住。
2015年3月より「MOTOとアイリンのエンディングトーク」に出演。(記事の最初の部分にも結構出てます)
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